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こんにちは!今回は日本の石「那智黒石」をご紹介します。那智黒石は、三重県で採れる黒色の硬くて美しい石です。那智黒石の用途や歴史、産地やパワーストーンとしての意味や効果などについて詳しく見ていきましょう。
那智黒石とは?
那智黒石は、新第三紀中新世の熊野層群から採取される粘板岩です。粒子が細かく(0.1ミクロン)、黒色不透明の砕屑物からできています。硬度は5.5~6.5で、比重は2.8~3.0です。
磨けば磨くほどに、美しく光る趣のある石です。日本で作られる碁石の「黒」は、ほぼ那智黒石で作られています。
那智黒石の産地
那智黒石は、三重県熊野市神川町で産出されます。名前に「那智」を含んでいて、主に和歌山県東牟婁郡那智勝浦町の熊野那智大社の周辺で販売されていますので、那智勝浦の産出と誤って伝えられることがありましたが、本当の産出地は那智勝浦町ではなく、三重県熊野市神川町周辺です。
那智黒石の用途
那智黒石は、主に碁石の黒石として使われています。実は、現在市販されている碁石の黒石の99.9%は那智黒石で作られていると言われています。那智黒石は、粒子が細かく(0.1ミクロン)、光沢があり、手に持ったときの重みや音が心地よいので、碁石に最適な素材でした。碁石以外にも、硯や文鎮、床置き石、装飾品などに加工されています。
さらに、那智黒石は、金属の条痕色が判別しやすいため試金石としても用いられます。試金石とは、金属をこすりつけてその色を見て純度や種類を判断する道具です。那智黒石は、古くから美しく珍しい石として知られていて、多くの人々に愛されていますよ。
那智黒石のニセモノ?
那智黒成型品というものがあります。これは、那智黒石を粉末状にして樹脂を混ぜ合わせて型に流し込んで成型したもので、「那智黒手磨き工芸品」や「ニュー那智黒」と呼ばれています。那智黒成型品は、自由な形に作ることができるので、さまざまなデザインの製品があります。
那智黒石の歴史
那智黒石は、平安時代にはすでに硯の材料として使用されていたとされます。江戸時代には、七里御浜で採取された那智黒石が庭園用の玉石として用いられており、井原西鶴の『好色一代女』にも登場します。那智黒という呼称の初出は、天保10年(1839年)に完成した『紀伊続風土記』とされます。
明治時代になると、那智黒石は碁石の材料として広く用いられるようになりました。神川町神上の山西徳之助という人が硯を作って売ったのが始まりといわれています。
現在、那智黒石は三重県指定伝統工芸品に指定されており、地域団体商標として登録されています。三重県や熊野市の伝統工芸品・特産品として認知されていますよ。
那智黒石の伝説
那智黒石には、様々な伝説や信仰があります。例えば、那智黒石は那智の滝から流れ出した龍神の涙だという説や、那智黒石を持つと幸運や健康を得られるという説などです。また、那智黒石は古来より守り石として用いられてきました。特に、海上安全や航海の成功を祈願するために船に積んだり、海岸に埋めたりする風習がありました。
真っ黒な佇まいから「八咫烏」の象徴とされています。八咫烏は初代天皇である神武天皇が、東征をおこなった際に、重要な役割をしたという神獣です。太陽の中に住む三本足の烏。特殊な霊力を持つとされ、導きの神様、交通安全の神様として敬われています。
那智黒石は、日本の自然や文化を感じられる素敵な特産品です。ぜひ一度、那智黒石の魅力に触れてみてくださいね!
那智黒石の製品をチェック!
当店で取り扱う那智黒石の製品は、ブレスレット、勾玉、さざれがからお選びいただけますよ。
ブレスレット
きめ細かい那智黒石は、手触りがとてもいいですね。カラーは、漆黒とまだらなグレーの2種類があります。
勾玉
那智黒石は、導きの神、交通安全のお守りとされていますけれども、この漆黒の勾玉は、お守りとしてとてもご利益がありそうですね。
さざれ
さざれとしては大粒ですが、しっかりと磨きが施されていますので、色ツヤがとても良く、那智黒石の良いところが引き出されています。
日本の石特典
日本の石シリーズのブレスレットには、桐箱と水晶さざれをセットでお届けします。
今回の「那智黒石」いかがでしたでしょうか?
古くから使われている歴史もさることながら、その色味や質感がとても良い石です。本当に日本の銘石と呼べる逸品です。
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那智黒石の鉱物データ
鉱物分類 | 黒色硅質頁岩 |
化学組成 | SiO2(70-50%),MgO,Fe3O4 |
結晶系 | 非結晶 |
劈開 | 不明瞭 |
硬度 | 5.0-5.5 |
光沢 | ガラス光沢 |
色 | 黒 |
比重 | 2.8-3.0 |
意味 | 八咫烏、厄除け、旅の安全 |
当店の商品は、天然石のパワーについて、その効果を保証するものではありません。あくまで参考として、お考えください。
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